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November 04, 2005
THE ICE PICK 3
アクシデント発生。ヘレンが妊娠した。ぼくは、彼女をまた1人に戻してくれる奴を見つけてきた。ゲームは簡単に行われ、オハイオの小さな町で、小さな命は泡のように消えた。
空を飛ぶロケットみたいに、偶然、古い友人と出会った。この男は、いま、《ニューヨーク・ジョー》と呼ばれている。14才のときから、会っていなかった。シングル・マザーだった母親が亡くなって、うちのママが、何週間か預かっていたんだ。病気になって、入院することになって。バスに乗って、お見舞いにいった。座って、話しかけてやった。ほんの少しのあいだの友情だったけど。退院して、町を去ったから。
こいつが、コカインの売人をやってて。しかも、かなり上の方の。サンプルをくれて、すごくピュアだった。1ピース買うからって、アポイントを取った。まさか、ニューヨークで非情な人間に変わってるなんて。古い友人を裏切ったんだ。ネタが、偽物とすり替わっていた。ぼくは、彼がミスをしたと思い、大急ぎでもどって、本物をくれといった。
「ジョー、なにやってんだよ、メン」
「どうしたんだよ、ジム?」
「メン、これ、ちげーよ、サンプルと」
「まて、ロナルドだ、あいつ、オレをハメようとしてる」
と言って、肩のホルスターから銃をとりだした。このとき、ぼくはまだ、演技だということに気づかなかった。
「おい、メン、とりあえず、金を返せよ」
「糞、うるせー、おめーも殺してやるよ」
ぼくも、まだまだ若かったわけ。こいつのニューヨーク・ネタなんて、二度と買わないことにした。相当、ビビッたし。
「もう、いいよ、忘れてくれ」
なんか、意味わかんないけど、ハメられた。あいつのホームだし、少なくとも7つの容疑をかけられてる女と行動してるし。金はあきらめた。殺されたら最悪だろ。あとになって、詐欺だと理解した。ニューヨーク流のハメ方みたい。考えてみたら、あいつは、ぼくのことを憎んでいたんだ。あいつより、きちんとした教育を受けてるから。
1週間後、ヘレンは7つの容疑で逮捕された。キャデラックを弁護士に譲渡し、費用にあてた。だが、彼女は5〜7年くらった。クソ、エンジンに爆弾を仕掛けとけばよかった。
ある男に、ジョーがヘレンのことを通報した、とおしえられた。あいつ、最低だよ、ホント。銃を突きつけ、女をチクッて。傷つき、ホーもいなくなり、街から追い出されたよ。
投稿者 Dada : November 4, 2005 02:45 PM