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October 05, 2005

THE MISTAKE 3

 ぼくは、最悪なミスをしてしまったんだ。たぶん、《トップ》のゼリーみたいな頭蓋骨のテクニックを使って彼女を捨てればよかったんだ。それなのに、左手でフィリスのあごを思いきり殴った。すると、花火みたいにはじけ飛んだ。彼女は絨毯に崩れ落ちて静かになった。ぼくは、大きなお尻を1ダースばかりも蹴った。そして、エレベーターへ歩いていった。廊下をみると、オフェーリアとクリスが彼女をアパートメントのほうへひっぱっていた。

 チビは、折れたあご骨を針金でとめた。彼女はオフェーリアと別れた。クリスによると、ふたりの新人ビッチをいっしょに連れて行こうとしているという。ぼくは、ピンプの古典的なへまをやらかした。疲れきったボトム・ビッチと、ラフに別れたんだ。

 カルメンは簡単に手に入った。ピンプは、ポケットをいっぱいにしてくれる女ならだれでも大歓迎だ。若くて美しいビッチがじぶんを欲してるなんて、本当に贅沢だ。カルメンはぼくを必要としていた。彼女はクリスと仕事をはじめた。

 半年後、早朝に《スウィート》から電話があった。かれの声は興奮していて、きつかった。ぼくはベッドから体をおこし、こわばらせた。

「バーグ、どっかの女がタレこんだ情報で、FBIが嗅ぎまわってるぜ。街中のホーに尋問してる。おまえの名前が1回以上でてるらしいんだ。連中は十分なビーフをにぎってるみたいだ。俺の見たところ、おまえには5つか6つの容疑がかけられてる」

「《スウィート》、あの臭いチビに違いないよ。糞! 戦争がはじまってから、何度もあいつとオフェーリアを州の外に行かせたんだ。たぶん、そこの白人どもが、あることないこと訴えてるんだ、どうすればいい?」

「俺なら、西海岸の甘〜い兄ちゃんに金とハンマーを渡してこう言うな、『あの女どもが頭蓋骨に穴のあいた死体となって路地裏で発見されたら、200ドルやるよ』って。簡単だろう。相手はホーだ。ホーとパーティーしたがってる好き者のアホがいるだろうよ。いいか、バーグ、とりあえず、女たちを部屋から移動させろ。おまえも今日じゅうに引っ越すんだ。地下にもぐれ。ホーどもの新しい仕事場を探せ。それが終わったら、連絡してくれ」

 電話は切れた。「ぼくは大バカだ。チビを《トップ》みたいなやり方でぶっ壊しておけばよかった・・!」

投稿者 Dada : October 5, 2005 01:10 AM