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October 04, 2005

THE MISTAKE 2

 戦争は、激しくなるいっぽうだった。工場は四六時中、物資を生産していた。何千人もの女たちが働いていた。ぼくが見るかぎり、プールはまだ良質な魚たちであふれていた。ぼくには3人のなじみのホーがいて、3人の新しいホーがいた。

 1944年12月のことだった。《スウィート》は老人にしてはピンピンしていた。ホーは7人になっていたが、彼の年齢なら偉大なピンプといえた。《トップ》は西海岸へ移住していた。

 ぼくにはクリス、オフェーリア、チビがいた。38年から数えると、60人から70人のホーやカタギの女をコップしていた。

 とにかく、多くのカタギの女をとっかえひっかえ口説いたよ。1ヶ月くらい働いてもらって別れた女もいたし、1週間の子もいた。その他は、数時間くらいで逃げられた。《スウィート》の言葉は正しかった。ピンプ・ゲームは「口説いて、別れて」なんだ。

 クリスマスには、ママと過ごした。彼女はぼくと会うと本当に幸せそうだった。38年から顔をあわせてなかったんだから。別れ際になると、いつもママは泣いた。

 ぼくは、軍隊のキャンプの近くにある小さな街へチビを派遣しはじめた。州の外にある街もあった。ときには、オフェーリアもいっしょだった。チビとオフェーリアがウィスコンシンでの週末の仕事から帰ってきてから1週間後、カルメンと出会った。

 このときの7人目の女。そのとき、チビと他の5人の女がぼくといっしょにいた。

 カルメンは18才のころのチビそっくりだった。いや、顔はもっとかわいい。他の部分も整っていた。長い時間とストリートが、チビの顔をブルドッグにしてしまっていた。

 ぼくらはキャバレーにいた。カルメンは「26」というゲームをやってるテーブルにいた。ぼくがトイレに立ったとき、彼女とすれ違ったんだ。その瞬間、むこうが強烈に唇をなめなめした。

 オシッコして戻ってくるとき、彼女のテーブルで立ち止まって、25セントを投げ、サイコロをヒットしてみせたのね。したら、いきなり「26」が出た。おかげで、みんなのドリンクをおごってあげた。で、彼女にクイズをだしたんだ。話によると、ペオリアから来ていた。1週間前からシカゴにいるらしい。

 なんと、お互い《パーティータイム》を知っていることがわかった。かれがまだ生きていたころ、ペオリアで会ったという。あの人のホーがいたハウスで、彼女も働いていたんだ。そこのピンプから逃げてきたばっかりで、速攻コップできそうなイキフンだった。

 15分か20分くらい話してた。ぼくは、この子がファミリーの一員になると確信した。彼女が時計をみた。そろそろ閉店時間だった。女たちの部屋での朝食に誘うことにした。

 んで、朝食を食べた。カルメンと帰ることにした。じぶんの部屋へ連れて行って、連絡先とか聞くつもりだったんだ。すると、チビのビッチが後ろからついてきて、廊下で声をあげた。

 ぼくは、カルメンにキャデラックの鍵を渡した。彼女はエレベーターのほうへ歩いていく。ぼくはチビのところまで動かなかった。

「ビッチ、なんか話があんなら、こっち来いよ」

 チビのビッチは険しい、悪い表情をしていた。ゆっくりこっちに近寄ってきた。《トップ》は正しかった。こういうボトムになってた女が反抗しはじめると、マジで男は頭が痛いんだ。

「まさか、あの糞をファミリーに入れようと思ってるの? あのインチキ・ビッチ、ヘタレよ」

「うるせーよ、バカ、新しいビッチをかっぱらうチャンスをあきらめろってのか? 臭いんだよ、ビッチ、どのビッチを仲間にするか、指図すんじゃねーよ。そうかい、あのビッチがインチキだってかのかい、殺してやろうか、うんこビッチ」

 ふたりの新人ビッチが、開いたドアから見ていることに気がついた。目ん玉を丸くしてショウを見物している。

 そして、チビが叫んだ、

「ニガー、あんた、あたしと付き合うまでは、誰も知らない《かかし》だったんだからね! 車ももってなかったくせに。あたしをモノにしたくて、チンコ自慢したくせに。あたしが大きくしてやったのよ。あたしがいなかったら、便所に流されるうんこみたいに消えてたんだよ!」

投稿者 Dada : October 4, 2005 07:00 AM