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September 09, 2005

THE UNWRITTEN BOOK 3

 ぼくは、じぶんの人生を彼に話した。そのあと、チビのビッチと出会った夜のことから、ヘイヴン・ホテルを出る直前までのことを話した。45分くらいかかった。ビッチのディティールまで話した。

《スウィート》と欲深いガール・フレンドは、それぞれのチキンが骨になるまでたいらげた。彼はミス・ピーチの口もとを紙ナプキンでぬぐった。彼女はやがて彼の膝にあたまをのせた。ぼくの太ももに体を押しつけた。《スウィート》はソファにゆったりと体をあずけ、裸足の足をテーブルに放りだした。

「スウィートハート、おまえは俺と同じように黒い。愛してるぜ。おまえは憎しみのためにピンプしてる。ラッキーだと思ったほうがいい、俺とこうして会っているんだからな。これから話すことを、耳の穴かっぽじってよく聞いておけ。
 この国には、自分のことをピンプだと思ってる黒人が何千人もいる。へぼい白人ピンプもいるが、論外だ。あいつらは『ピンプの本』を読まずにピンプしている。そんな本が存在することすら知らない。奴らが黒人だったら、飢え死にするだろう。
『ピンプの本』にしたがってピンピンしてる本物のピンプは、6人もいない。お尻の四角い黒人や、白人の歴史の教科書には、その本の記述は見当たらない。なぜなら、『ピンプの本』は頭蓋骨の中で書かれたからだ。奴隷の身から自由になることができた、誇り高く、知恵のあるニガーの頭の中にだけ、それは存在する。彼らは怠け者じゃなかった。白人の尻にキスしながら綿を摘む毎日なんて、糞喰らえと思っていたんだ。彼らの頭の中には、奴隷としての日々が刻印されていた。やがて、彼らは都会へいった。そして、すぐに現実を理解した。
 嘘つきの白人どもは、ニガーをちっとも解放してなかったんだ。都会も南部のプランテーションと同じようなものだった。黒人のおっさんたちが、ここでも白人の嫌がる汚い仕事をやらされていた。
 賢いニガーのヒーローたちは、赤ん坊みたいに泣き叫んだ。彼らが見たのは、結局、働かされてる黒人の男と、白人の男にいいようにヤられてる黒人の女たちだった。
 女たちは、間抜けなことに、みんなカタギだった。ただで白人の男たちとフリークしてたんだ。自分たちの熱い股間に金が埋まっているなんて、考えもしなかったわけだ。
 このとき、最初の偉大なピンプたちが、女どもに教えはじめたんだ。おまえらの股のあいだには、金塊が眠っていると。白人の男に金を支払わせろ、と教育したんだよ。最初のピンプと腕のいいギャンブラー。この国で成功した黒人は、二通りしかない。
 彼らはいい服を着て、血統書付の馬に乗るようになった。ピンプは黒い天才だった。やがて、彼らは頭蓋骨の中に『ピンプの本』を記しはじめた。もし、血眼になって黒人の女に群がる白人の男どもがいなかったら、ピンプは飢え死にしただろう。
 キッド、黒人女のあそこの匂いを嗅いでしまった白人男は、もうその魅力から逃れられなくなるんだ。豚みたいに。いっぽうで、黒人女たちは、白人男があそこをぺろぺろ舐めに来るのは、自分たちに白人女にない魅力があるからだと信じている。
 だが、俺は他にも理由を知っているんだ。もっと病んでる理由を。白人女たちは、白人男のそんな秘密の理由を決して知らない。彼女たちは、なぜ白人男が黒人たちを檻の中に閉じ込めておくのか、それすら知らないんだ。もし、黒人女たちが好きに街中を歩き回るようになったら? もちろん、白人男にとってはうれしい状況かもしれないが、じつは違う。彼らにとっては、黒人女たちが白人の世界にやってきて、普通に仕事をされるのは困るんだ。
 ここに、白人が黒人を閉じ込めておく本当の理由がある。何が病んでるかというと、白人男たちは、黒人女のあそこが大好きなくせに、黒人女は汚い足の裏みたいなものだと思ってることだ。それなのに、たま〜にこっそりと檻に忍び寄って、人間以下の黒人女のあそこにむしゃぶりつかないと、ナッツが破裂してしまう奴らなんだ。
 わかるだろ、スリム、汚いと思ってるけど好きなんだ。ホーみたいなものだよな。セックスしながらお仕置きされるのが大好きなんだ。実際の話、白人男なんて、金を握りしめた冗談だとしか考えられないぜ? 自分たちが偉大だと思えば思うほど、汚らしい黒人女のマンコにチンコを突っ込む快感が増すのさ。
 みずから泥の中を転げ回り、汚れてるつもりなんだ。苦しみの中にささやかな快楽を見いだしてるんだよ。連中は、何か罪深いことをしてしまったと信じたいんだ。それから、こっそりと白人の世界へ戻っていく。白人こそが神様で、あいつら黒人は野蛮な動物どもだから檻の中に入れておかなきゃ、と自分に言い聞かせる。
 哀しいのは、白人男は自分が病んでることに気がついてないことだ。へらへら笑うなよ、おまえに大事なことを教えてやってるんだぜ。底の方からてっぺんまでな。最初の偉大なピンプの話を聞いたら、おまえはピンプであることを誇りに思うはずだ。
 カタギの黒人たちは、おまえに『恥を知れ』という。あいつらにはピンプの尻の穴の大きさが分からない。なぜなら、カタギの連中は単純に弱虫だからだ。カタギの女にさえピンピンされる奴らさ。ふつうの女に金を巻き上げられてしまう。いいか、おまえはピンプしろ。歴史の中の高貴なピンプたちによる『ピンプの本』のルールにしたがってピンピンするんだ。鏡を見ろ、そこに映っている冷酷な男の姿こそが現実だ」

投稿者 Dada : September 9, 2005 06:55 PM