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July 06, 2005

DRILLING FOR OIL 14

 ぼくと《グラス・トップ》は灰色の長いソファに腰かけた。上から銀色の布を垂らして天井を低くみせるのに、だいぶお金を使っているように見えた。ただ一つの灯りは、ガラス製のカクテル・テーブルに取り付けられている。光はこぽこぽという水の音とともに、淡い青色に明滅していた。

 黄色、赤、オレンジのたくさんの熱帯魚たちが、テーブルの下、6インチほどのところに作られた水槽の中を泳ぎ回っている。ラヴェンダーの絨毯の下に、灰色のゴム・ホースを這わせてあった。もちろん、新鮮な水を循環させるためのギミックなのだろう。

 ポリネシアンの美女は、ほとんど裸だった。注文を待っているベル・ボーイのように、脚を大きく開いてぼくたちの前に立っている。テーブルから発せられる光のせいで、赤いガウンを纏っているだけの彼女のシルエット、コカ・コーラのボトルのように浮かびあがった。ぼくには、太もものあいだの陰毛が、4インチほど立ち上がっているように見えた。3Dスタイルの希少なプッシーをお持ちの女性だと思った。その部分からムリヤリ目を引き剥がし、顔を見てみた。淫乱なモナリザのよう。夢見心地だった。

 彼は言った、「ビッチ、注射器を2本もってこい、《ガール》と《ボーイ》も何キャップか。そうだ、《ブラッド》、こいつはレイデルという名前」

 きびきびと尻をふりながら、ぼくの側を通り過ぎると、あまりの美しさに溜め息が出そうになった。コーナーにある白い巨大な音響機器は、聴いたことのない音楽を再生している。『もしも、パイプが乾いたら、ハイになってる証拠、何もかもがダンディ、走って買いに行けばいいのはキャンディ、ペパーミントは売ってない、ああ、完全にキマッてきたよ、家賃も払わなくていいくらい、じゃ、もう一服キメよう、完全なる悪人・・』

「このジャンキーの色男、たしかに本物のピンプだ・・」ぼくは思った。

「ぼくにもヘロインをキメさせようとしてくるな。コカインすら、きっちりキメたことないのに。両方とも断ったら、田舎者だと思われるな・・・」

 ぼくは言った、「いや、あんたの言った通りだ。この家はヤバイ」

「ベッド・ルームだけで5部屋あるんだ。この街のホーたちはとことん見栄を張らないとついてこないよ。これだけの物を手に入れなくては、ここじゃピンピンできないんだよ。さてと、このコカインをキメてみな、しばらく動けなくなるから。服を脱いだほうがいいぜ。グルーヴにゆだねるんだ」

 女が注射器を運んできた。スプーンと、1ダースほどの白色と茶色のキャップも。彼女はそれらをカクテル・テーブルの上に置いた。ぼくらの手元にスライドさせる。水槽の中で水が大きく動いた。熱帯魚たちは暴れている。彼女は前かがみになり、《トップ》の靴を脱がせはじめた。ぼくは、ポケットに手を入れてCノートがあることを確かめた。何時間か前、ヘイヴン・ホテルを出るときに股間から1枚、抜いておいたんだ。

「これは俺のおごりだ。サンプルだよ。あとで欲しいだけ売ってやる」

 2人ともパンツ1枚になった。彼のは、キャンディ・ストライプの絹だった。じぶんの白い綿のトランクスが、乞食みたいに思えた。

投稿者 Dada : July 6, 2005 06:45 PM