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June 23, 2005

DRILLING FOR OIL 3

 彼女は言った、「ダディ、わかった。何もかもディグしたよ。もし、ちゃんとディグれてないことがあったら、改めて質問します。ダディ、あなたのことが誇らしいよ。頭がよくて強いよ。ダディといっしょにいると、すごく安全だし安心できるよ。あなたにとっての星になりたいの」

 ぼくは、じぶんの知っていることを全て彼女に話した。それは、ただのピンプのたわごとだったよ。90パーセントくらいは、ホーなら知っていて当然のことだった。ストリートから身を守るために彼女が必要としていたことは、日々、変化している状況について毎日、助言してあげることだった。でも、何千通りもある危険を完全に説明するなんて、あのころのぼくには無理だったよ。

 どれもこれも、刑務所のピンプから聞いた話ばかりだった。だが、彼らは小さな町の平均的なピンプだったからね。シカゴのように流れの速いストリートでピンピンしていくだけの気合いも知識も持ち合わせていなかった。彼女とぼくは、目の見えない人が、目の見えない人の手を引いてるという、まさにあれだったんだ。いろいろ話し終えると、ぼくは疲れ切っていた。ストリートでの初日に備えて、新鮮な気分になっておく必要があった。

 ぼくは言った、「シュガー、一眠りしよう。くそ忙しい夜になるだろうから。そうだ! 忘れてたけど、どっかの馬鹿にきみのアクセサリーをパクられたんだよね。でも、二人でがんばれば、もっといいのがすぐに買えるよ。こんな安宿にいるのはもう、まっぴらだろ。アップ・タウンに小さくてもジャジーな家をコップしようと思ってるよ。では、子犬ちゃん、おやすみ!」

 彼女は言った、「りょうかい。ダディ。寝ます。あーあ。ゲイは今ごろ、何をしてるのかな・・?」

投稿者 Dada : June 23, 2005 06:45 PM