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May 16, 2005

SALTY TRIP WITH PEPPER 6

 車は、安っぽい歓楽街の交差点に止められていた。

 車内に座ると、彼がなぜここに止めているのか、わかった。4つの角に立っている、骨ばったジャンキーの娼婦たちの動きを一目で見渡すことができるのだ。

 彼はハンドルにもたれ、何も言わなかった。ただ真っ直ぐ前を見つめていた。ぼくは、一時間近くも彼のお尻を舐めさせられて、今度は放置されているのだった。そこで、靴の中にペッパーからくすねてきたコカインがあるのを思い出した。少しだけ、アルミホイルに包んであるのだ。それを取り出し、手ににぎった。おそらく、こいつで《涙目のショーティー》も口をきいてくれるだろう。

「ねえ、ちょっとコカインあるんスけど、吸います?」

 すると、彼は、肉切り包丁を刺されたみたいにギクッとした。差し出されたアルミホイルを見ると、とりあげた。そして、運転席の窓から投げ捨ててしまった。あたまから帽子をずり落としながら、こう言った、

「ニガ、おまえ馬鹿か? 刑務所に逆戻りする気か? おれの車までしょっぴかれるだろうが!」

「どうしたンスか? 社交辞令みたいなもンスよ。コカイン、やりませんかって、言っただけじゃないスか・・何が悪いンスか?」

 すかさず、「阿呆、まず、靴の中にネタを入れるんじゃねー! いつでも地面に捨てられるよう、手の中に入れとけ。次に、おまえは仮出所中だ。マズイんだよ。おれの車で余計なことすんな。薬物がみつかった車は押収できるって法律、小僧、知らねえのか? ここでキメたら、ぜったい、吸い残しがあるだろうが。捨てておけよ。おれと別れるまで道に転がしとけ。あとでシラフで探せば、みつかるだろ。それで、おれに相談しなきゃいけないほど、ペッパーの尻に、頭を突っこんでるらしーが、どういう問題なんだ?」

投稿者 Dada : May 16, 2005 06:00 PM