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May 24, 2005

SALTY TRIP WITH PEPPER 13

 ダランスキーは、強盗の容疑でぼくを聴取した。ポケットに入っていた札と鍵は証拠として没収された。

 翌朝は晴れだった。ママは早くから起きだして、おろおろと落ち着かない様子だった。胸を押さえて心苦しそうにしていた。

 そして言った、「ボビィ、ママを殺す気なの、六ヶ月間もママを独りぼっちにしていたのに、もう問題をおこしたの。何があったのよ。あたまがおかしくなったんじゃないの。お祈りが必要よ。神様の前に跪いて祈りなさい」

 ぼくは、「そんなのいいんだって。ママ、何にも心配することないよ、信じてよ。ペッパーの家から何にも盗んでいやしないよ。そんなツマラナイことしないよ。彼女が証言してくれるよ。ママ、ぼくはあの人といっしょにいたんだから」

 そのとき、ママは泣きだした。それを見て、ぼくは事態がまったく逆に進行していることの予兆を感じとった。彼女は泣きじゃくっていた。

 泣きじゃくりながら言った、「あんたはおしまいよ。一生、刑務所よ。知らないんだね、あたしはあんたのこと愛してるのに。なんで嘘つくの」

 そして、こう言ったのだ、「今朝、早くにペッパーに会いに行ったのよ。そうしたら、この一週間、あんたのことなんて見てないって言ってたのよ。ダランスキーさんがここに鍵をもってきた。あれはペッパーの家の鍵なの。あんたが配達の時に盗んだんでしょうが」

 そうして、訳がわからなくなった。彼女は号泣しはじめた。肩を震わせて泣き咽せているのだ。

 完全にハメられたのだった。ぼくの弁護士がアリバイを証明するためにホテルへ行ってくれた。だが、あのときあそこは混雑しすぎていて、大忙しだった。従業員のだれもぼくとペッパーのことなんて覚えていなかった。結局、だれも見てないということになってしまった。

 その日のフロント係は臨時の人間で、今はいなかった。もちろん、ぼくの署名は宿帳にある訳がない。

 こうして、糞みたいなハッスルの終着点として、ぼくは再び法廷へ引っぱりだされることになった。仮出所は門限が決まっているのに、逮捕されたのは午前1時。しかも、公共の場でウイスキーのボトルを所持していた。

 ペッパーは、まるでこれから修道院に入る女のような姿であらわれた。化粧を落としていた。彼女は、鍵はじぶんの家のものであると証言し、ぼくが配達のときに、隙をみてそれを盗むことがあり得たと言った。そして、ぼくが逮捕されるまで1週間ほどは顔も見ていないと断言した。

 弁護士は裁判所の変更を主張し、認められた。以前に少年院送りにされた裁判長に裁かれるのはマズイと思っていたからだ。

投稿者 Dada : May 24, 2005 06:00 PM