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March 31, 2005

FOREWORD 3

 冷たくあしらわれた彼女は、ブービートラップを仕掛けてくる。「もういい。わかった。あたしのお尻を蹴ってよ! お金を取りに来るときだけ会う男と一緒にいるなんて。もう疲れたよ。馴染みの客なんて探したくないよ、二度とやらないよ。そりゃ、あたしは新入りのビッチだから、みんなよりがんばらなくちゃなのはわかってるケド、こんなシットには疲れたよ。辞めさせて」

 まくしたてると、煙草に火を点けた。吸い終わったら、お尻を蹴り飛ばして終わらせるつもりだったから、ただシートに座ってそれを見ていた。

 すると、女は続ける。「ダディといた三ヶ月で、ポールといた二年よりもたくさんトリックしたよ、お客をとったよ。あたしのプッシーは腫れあがってぐちょぐちょだよ。別れる前に、お尻を蹴るんでしょ? だったら、今、この場でやってよ。何か仕事を探して、プロヴィデンス(ロードアイランド州の州都、港市)へ帰るんだから!」

 キムは、若いし、トリックも素早いから、結果を出していた。数字を残していたのだ。この女はピンプの夢だ。それは彼女自身も知っている。こいつは今、ビーフをふっかけて、おれを試している。さあ、どうすんのって感じでレスポンスを待っている。 

 冷静になって考えてみて、おれは彼女に失望していた。だから、冷たい声で話し始めると、彼女がみるみる意気消沈するのがわかった。「いいかい、お尻の四角いビッチ。一緒にやっていけないビッチを、チームに居させることはあり得ない。万々歳さ、ビッチ、そっちから出て行ってくれるなんて。他のふさわしいビッチの席が空いて、チャンスが広がる。そのビッチがスターになる可能性だってある。ユー・スカーブィ・ビッチ! 顔に糞をしてやるから、それを愛しなさい。で、お口を大きく広げるんだ」

 ローラーたちが、スクワッド車でクルーズしていく。おれは糞みたいな笑顔を浮かべて、クールに彼らをやり過ごした。キムは、突風に身をすくませながら、まるで地面に根が生えたように動かないでいた。

 さらに冷酷に続けた、「ビッチ、きみはファンキー・ゼロだ、それ以外の何でも無いんだ、おれの前じゃ、きみなんか何の価値もないただのチリ・チャンプ(一人位にしか相手にされない人のこと)なんだ。いいだろう。ビッチ、後で戻ってきてやるよ、そのインチキなお尻を列車に乗っけるためにな」

 そう言うと、カーブから一気に遠ざかった。ミラーには、キムが肩を落として、ホテルへとぼとぼと歩いていくのが見えた。最後の娼婦を降ろしたホグの車内は、静かだった。蚊が月面で糞をする音すら聞こえるほどだった。こうして、いつも女たちのことを判断してきた。「完全なる氷」になって。

投稿者 Dada : March 31, 2005 07:00 AM